Reinkstone”カラー電子ペーパータブレット”の使い心地


初めに

今回はkickstarterでクラウドファンディングした電子ペーパータブレット「Reinkstone」が届いたので、使い心地をレビューしていきます。

通常のタブレットで電子ブックやPDFデータを見たり読んだりすると目が疲れてくることもあり、電子ペーパーを検討していましたが、カラータイプは小さく、10インチ以上はモノクロしかないため悩んでいましたが、10インチのカラー電子ペーパータブレットということで購入しました。

当初の予定では2021年11月に配達予定だったのですが、最終的には2022年12月に届きました。一年以上の遅延ですが、テクノロジー系は遅延しないことが稀なのでこれくらいは許容範囲です。ただ、6月の更新から連絡が途絶えた時はもうアカンな、と思ったのでちゃんと届いたのはよかったです。


Reinkstoneとは

「Reinkstone」は10インチのカラー電子ペーパーを使用したandroidタブレットです。電子ペーパータブレットはモノクロが大半で、カラーとなると10インチ以上はほぼありません。カラーでは下のBOOX(7.8インチ)が購入可能です。


電子ペーパーの特徴ですが、以下のようになります。

  • リフレッシュレートがかなり低い。
  • 解像度が低い。
  • 紙と同様に反射光を使って表示するため、バックライト無しで表示可能。
  • 表示変化時のみ電気を使用するため、電気使用量が低い。

デメリットは多く動画視聴やゲームなどには向きませんが、バックライト無しで表示できるので目に優しいという大きなメリットがあります。解像度は低めですが、書籍や文章を読む用途であれば最高のデバイスです。


残像エグイ

2週間ほど使用してみての感想ですが、使えなくもないが使い勝手が非常に悪いです。

原因としては、前まで表示していた内容が薄ーく残ってしまう残像状態が頻発することが大きいように思います。画面更新時、たまに画面全体が黒くなることもめちゃめちゃストレスに感じます。

リフレッシュレートが低い性質がある電子ペーパーなこともあり、画面表示モードとしてリフレッシュレートが速い高速モードとリフレッシュレートが通常の通常モードの2種類あるのですが、どちらも大きな欠点があります。

まず高速モードは画面が黒くなりにくいのですが本当に残像がひどい。

通常モードは全画面が一瞬黒くなる確率が高い上に画面の反応も遅いのでイライラしますし、電子ブックのページ送りをしても本当に反応したのかわかりにくい。このモードで画面スクロールは無理かも。


UIが悪い

また、残像を消すには画面リフレッシュボタンを操作するとよいのですが、ボタン位置が悪くて押しにくいことも使い勝手を下げています。

リフレッシュボタンは画面上部、画面右側中央の2カ所あります。

上部のボタンは一度手の位置を変えないと押せないため位置最悪、右側中央のボタンは2回操作する必要があり、手間です。本当にボタンのUIが悪い。リフレッシュ専用の物理ボタンが本当ほしい。

画面を触っている時は高速モードで、触るのをやめて1秒くらいしたら自動的に画面更新or通常モードにする読書モードっぽいのが本当に欲しいです。


バックライトぉ…

バックライト無しでも画面が見える点は問題無いのですが、暗いところでも見えるようにバックライトがついてます。

最初からバックライトがオン状態だったのでどうやって消すのかな、消灯ボタンあるのかなと思って探したのですがそんなボタンは無い。明るさ最小にしたらバックライト消えるのかなと思ったのですが、消えないんですよね。

何度かいじってみてやっとわかったのですが、明るさ最小にした状態で一度スリープさせて再度起動したらバックライトが一定確率で消えます。

どないなっとんねん、消灯ボタン付けんかい。スピーカーでも消音ボタンあるやろがい。


白色は灰色で表示

百歩譲ってそこはいいとしても、バックライト消灯した状態だと一番明るい色は薄いグレーになります。何言ってるか分からんと思いますが、真っ白の画像を表示させたとすると画面の見た目はグレーになります。この電子ペーパーの特性か分かりませんが白にはなりません。

これ結構致命的だと思っています。黒と白の差が液晶より狭いのでクッキリ見えないんですよね。夜だとなおさらです。バックライト有にするとマシになるので夜はバックライト有りが必須になります。

当然バッテリー消費は上がりますし目に優しい要素はどっか行きます。まだ液晶よりいいかもしれませんが、あれれ?おかしいなぁ?という感じですね。

通常の液晶、バックライト有、無での画面写真は後ろのほうに載せてます。


バッテリー持ち悪し

kickstarterの詳細ページには待機100日、稼働300時間はバッテリー持ちます!みたいなこと書いてましたが、使ってなくてもバッテリーは1週間持ちませんでした。

電子ペーパーの表示だけならそれくらい持つのでしょうが、androidで駆動させているのでその待機電力で持ってかれてるんかな。

そう思っていた時期が俺にもありました。

スリープ状態になると一定時間後にwifi通信を切る設定があったので、それを有効にしたら電池持ちが大幅に改善しました。1日1%ちょい消費なので、これなら待機100日言い過ぎかもしれんが50日は持つかも。

うーん、wifiでどんだけ電気使ってるんだよ、てか変な通信してねえよな?

稼働時間は300時間はwifi無し、バックライト無しだな。

…どうなのこれ。


カラーはまあまあ

カラー表示については液晶と比べると酷ですが、ちゃんとわかるように表示できていると思います。電子ペーパーであることを踏まえれば合格といったところではないでしょうか。

比較できるように液晶、バックライト有、バックライト無をiPhone XSで撮った写真を載せます。

液晶

電子ペーパー、バックライト有

電子ペーパー、バックライト無

バックライト無しだとマジで白表示部がグレーなんだよな…

カラーは鮮やかとは言えないまでもちゃんとわかります。


結論

これに今回は5万ほど出していますが2万くらいがせいぜいの出来で、3万ほど損したなというのが感想。ハードとしては悪くないがソフトの完成度が低いと感じます。

ファームウェアの更新どんどんやるよ、とは言っていますがPhonePadの前例(更新すると言って今まで一切なし)があるのでまったく期待できません。

私は実物がきたからよかったものの、海外の方たちはまだ届いていない人も多く、本当に全部届くのかと思っています。

ハイリスクハイリターンだなと思いましたが、ハイリスクで高ペイで低パフォなのでコスパもタイパも悪い。2.5万でamazonで買ったタブレットのほうが満足度高いです。

どうしても10インチのカラー電子ペーパータブレットが必要なのであれば現状これしか選択肢はないですが、モノクロでよい、一回り小さくてもよいのであればこれ以外を検討したほうがいいかなと思います。

一応、reinkstoneの購入サイト(海外)と類似品の購入サイトを載せておきますのでご参考までに。 

reinkstone公式サイトへのリンク



おすすめ記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA